自主映画まみれ!

自主映画(特に個人映画)という特殊で奇妙でへんてこりんでとてつもなく面白い世界の紹介や批評や悪口や日々のくだらないどうでもいいことを脈絡無くつづったブログ。ただいまブログだと怖いけど会ってみたら割といい人じゃん♪キャンペーン実施中(落とし所不明)

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第9回TAMA NEW WAVEコンペティションの感想(前編)

Category: 上映会・作品感想  
マズは審査結果から。

グランプリ「chain」
審査委員賞「太陽が嫌い」
クリークアンドリバー(協賛会社)賞「茜さす部屋」
主演男優・主演女優賞「ハロー・グッバイ」
でした。

一気に全作品の感想書こうと思ったら以外に文字量が多く時間が掛かりすぎて眠くなったのでとりあえず上映順で頭から3本の作品のレビュー。(って、この単語俺の中には最近まで無かったので使うことに木っ恥ずかしい物を感じるなぁ)


以下 ネタばれあり注意
 
■茜さす部屋 星崎久美子
茜さす部屋

作品の良し悪しとは別に真っ先に頭に浮かんだのは。これだけ社会が成熟して自由化も進んできて道徳もモラルすらも崩壊した今になっても女性にとって子供を生む・生まない という選択肢がべったりと張り付いているということに気づいた。ということ。
もう一つが、主人公の女(麻紀)は作品中でコンドームに針で穴を開けたことが同棲中の彼氏にばれて激怒されるのだけど、考えてみれば「あきらめなければ夢は必ずかなう。」という悪魔のささやきwで惑わされてると、実際どこで『じゃっ!ここまで終わり!』と自分から言えるかというとこれがとてつもなく困難なことで、実生活場面では多くの場合、当人の結論は他人が決めてる場合が圧倒的に多いんじゃないかと思い当たったこと。
「あきらめなければ夢は必ずかなう。」という言葉は罪作りな言葉だなぁ。

主演女優が生々しくもありコミカルでもあり変に美人過ぎないところがかえって現実的な題材であることにしごく納得できる。
っていうかもうずっと楽しめましたよ。
ただ、男から見ればやはり『妊娠は他人事』だし『そのせいで自分の夢が台無しになるかもしれない!』というクライマックスは男の方の立場で恐怖を感じて見てしまう(もちろん劇中、男がいかに才能ないかは的確に描かれている)。
ただ、画面や編集に特徴というか個性が無くて、
この作品では必ずしも美しすぎるほど美しい映像美である必要はまったく無いのだからこういう映像選択は正解なのかもしれないが、正解であることよりも「あ、この映像って○○監督じゃないか?」となるような物が欲しいと思った。
というよりそういう発想が出てくるほど映像が普通だったと感じ、それが5本も見ているうちに記憶が薄れていった原因だったと思う。

■へばの 木村文洋
へばの2

タイトルは、標準語で言うところの「じゃぁね。」とでもいう別れの言葉を青森弁(津軽弁と言うのか?)でいったもの。
水木しげるの妖怪の名前ではない(いや、本当に最初そう思ったから)w。
結論的に言えばこの作品はラスト一発の目が点になるようなぶっ壊しでダメダメになってしまっているんだけど、審査票では2位に入れた。
物語は青森県の六ヶ所村の核燃料処理工場で働く二人の恋人同士の男女が主人公で、男が工場内の事故により放射線被爆してしまうところから展開していく。目に見える後遺症は残らなかったが二人が結婚しても子供に後遺症が出る可能性があることで二人の関係にひびが入る。で男は失踪して三年が過ぎて・・・・。という話になる。
俺みたいな技術に無知な趣味映画監督もどきがどうこう言ってもなんの信頼性も無いけど、すごく上手いし綺麗だし食いついちゃいましたがな。
全編を通して廃墟手前の田舎風景と過酷な自然現象のバックに野生動物のように当たり前にSEXする二人の前景があって、物語の背後には技術の最先端である原子力発電(舞台は核燃料再処理工場だけど)があるその異様な組み合わせ。なんとなく事件のモチーフに原子力行政への警鐘っぽいものがあるけど、主眼は最近はまっている純文学を読むような男と女の情念が冷たい情念になってこちらがあぶられる。陳腐な表現だけど機織のようにいろんな素材が綺麗に編みこまれていて堪能。
劇中セリフはすべて津軽弁(?)で語られるので細かい内容は分からないちゅうかもう聞き取れない!でも、人類と言うより生物としての雄・雌を語っている物語の中ではあまり緻密な言葉は無い方が作品にあっていて、分からなくても許してしまうしそうあるべきだとすら思う。

いやいやそれでも目立つ欠点もあるよ。
もう「なんでこんなところで『ワインレッドの心(安全地帯)』が流れるのだぁ~~!?」
とか
再会した二人が逃避行する風景の先に風力発電の巨大風車群が吹雪の中でゆっくり回ってたりするなどのべた過ぎるほどべたの演出なんて笑ってしまいますが、

俺はこの作品ではまったくそれが原因で嫌いにはなれなかった。
そういうわけで71分の尺の中の65分ぐらいまではものすごく好きな映像と題材と人物と事件とロケ風景で終わるのがもったいなくて仕方ありませんでした。

ところが!
全部を台無しにする衝撃のラストが!!!!!!!!!!!
100人中98人がひっくり返るか怒るか笑い出すだろう超台無し加減はここでは書けませ~ん!
でもこの作品大好きです。むしろその台無しにするラストがあったから余計愛憎混ぜこぜになり感情が暴れまくります。
すいません。理屈じゃないんです!理性ではめちゃくちゃなラストのために完全に俺の中ではダメ作品なんです!これはもう絶対です。
でも忘れられないんですがな!終わった後に周りの人間に『ひょっとしたら俺は見間違えたか大事なシーンを見落としてたのか?」と思って当り散らすわ聞きまくるわ可愛さ余って憎さ百倍ってな感じ。
が、全部が終わって気づくんだな。憎悪は百倍に増幅されたときに愛情に転じるのだと。
ネタばらしした方が分かってもらいやすいんだと思いますが、なんかポレポレ東中野でレイト上映あるらしくこの作品についてはそれを書いちゃうと俺の愛情が薄れる気がするので書きません。
お勧めもしません。(例えば、自分の上映会にかけるかといえばかけないでしょう)
同意も求めません。(出来るわけが無い)
ただこの作品は小原がとても好きな作品だということだけで書き留めます。
俺、レイトショー行くかもw。

■ハロー・グッバイ 江藤有吾
ハローグッバイ

この監督が知り合いだということは先々週まで気づかなかった。
会場でも当人やそのスタッフにも会ったけど「自主映画の作品で良かった悪かったという感情だけは嘘付くのがいやなんだ。」と釘を刺す。実際過去にも組織票要因として上映会に一時ながら他の作品に投票した過去を持っている。いや誘った方はたまらんかっただろうけど・・・・。

同監督の過去作品で見たことのあるものは一本しかなく、それは彼の作風からちょっと外れたお遊び作品だったので彼の評価は俺の中では丸っきりゼロだった。ただ別の共通する知り合いからはかなりお勧めされていたし今回以前にも何度も入賞していたので「多分、俺よりずっと上手くて面白い・・・・つまりキライな監督」だという意識はあった。

で、めちゃめちゃ楽しくて目まぐるしくて可笑しくて悲しくて作品の中に人間の持つ喜怒哀楽以上の細かく再分化された多彩な感情が全部入ってミックスジュースになっていますw。
俺は役者以上にカメラが芸をしている作品って好きだけど冒頭に主人公が見る夢のシーン(電車に乗れず何度も見送る夢)はそれだけでツボ。
ストーリーのメインは二人の女の子だけど、それぞれの表と裏の相反する表情と感情がきっちりと描かれていてそれ自体が人間と言う生物を俯瞰した図になってることが面白かった。またその表現方法を両親や友人やさまざまな登場人物すべて(と言っていいほど)に適用していてびっくり。
人間社会の複雑さはとりもなおさず人間そのものの複雑怪奇さに所以するということが知ってか知らずか描き出しちゃってるし、そりゃぁもうすっげぇよ。
ジャンル付けするとすれば「ノンストップ人情コメディ」と言えばいえるかも。でもどこにもベタな展開が無く繊細で緻密だけど語り口は平易で分かり安く簡潔なので見入っちゃうね。
主人公が車に轢かれ自分で119番に電話するシーンは芝居も合わせて傑作。場内この日の全作品で唯一の爆笑。
見るほうを楽しませてくれるということにかけてはノミネート作品中最も有りがたく親切で嬉しい作品だったので文句無く本心から1位投票。

でも分解してみるとけっこう危ない橋を渡っている。というのもネタを盛り込みすぎているからだ。
主人公の設定・人物の相関図・次々と起こる事件事故にどこどこ出てくる登場人物。
ふつうならそれはお話しを崩壊させ、いったい何の話だったか分からなくなるので普通ならやらないしまたやっちゃぁいけないと言われる手法なんだけど、この作品で見事なのは何枚も広げた風呂敷を結局きっちりと全部たたんだことに驚き。
まるっきり逆の発想をものにしたそれだけでこれ傑作ちゃう?
見ている途中で気づいたが時間経過(それも日にち単位w)・場面転換が「え?」というくらい頻繁にある。
そして次の日、そして次の日、そして次の日 みたいに進んでいく。
自分が感じた「目まぐるしさ」とか「感情のミックスジュース」とかいうのはすべてこの「ネタの押しくら饅頭」が理由だと思った。本来ダメになるハズの理由がこの作品では良い作品になってる理由になってる。普通ありえへん。よくもまぁ作り上げたもんだ。
その技量に驚くと同時に『そのやり方で次は出来ないちゃう?』と心配になるぐらいw。
良い子は真似しちゃいけないよ。

主人公が通う精神病院の医者がシルエットでしか出てこないけど影だけで『や、奴だ!』と思い、こっそり舌打ち。

「荒井注」は俺にも読めたね♪
すっごい楽しい100分を見ていなかった方にも是非!
ということでSUPER B-DASHで来年披露!!



以上今日はここまで。
誤字脱字は追々修正・・・。
もうとにかく眠い!


続きは明日!
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テーマ : 自主制作    ジャンル : 映画

Comments

No title 
小原センセ、
ご来場、ありがとうございました!
一日の長丁場に、周りがどんどんドンヨリしてくるのとは反対に、
どんどん元気になっていくセンセのお姿が印象的でした。
しかし、的確かつ細部まで覚えていらっしゃるご感想でびっくりしています。
1回見ただけでここまで的を得たご意見をお持ちになられるとは、
さすがこのブログのタイトルを掲げられているだけのことはあらせられます。
来年も是非審査員をお願い致します。(恩田センセと共に)
というか、昨日から「ある視点」部門を上映中です。
こちらも相当お気に召していただけるのではないかと確信しております。
お待ちしています。
終わったからセンセイやめて~ 
お疲れ様でした。
当日朝のミーティングで「声が小さいよ!」とお叱りになってたことが印象的でしたが、お疲れ様でした。
>1回見ただけでここまで的を得た
かどうかは分かりません。
文字数が多いだけで殆どの人はそこまで書いたり言ったりしないだけではないかと。
あんまりそう言われるのは「?」という気がします。

>こちらも相当お気に召していただけるのでは
どうせ俺より上手くて面白くていい作品なんでしょう?
ちゅうか皆さんはまだ終わってないんですね。
本当に大変な行事だなぁ。

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Author:どんぱちの小原です♪
映像草野球トイウ冠ヲツケテ~どんぱちプロダクショント名乗ッテマース。ソシテぇ自分デ映画作ッタリィ、自分デ上映シタリィ、出演シタリィ、他ノ上映会二行ッタリ感想書イタリ悪口言ッタリ アリトアラユル方向カラ自主映画ヲ見テイマ~ス。
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