自主映画まみれ!

自主映画(特に個人映画)という特殊で奇妙でへんてこりんでとてつもなく面白い世界の紹介や批評や悪口や日々のくだらないどうでもいいことを脈絡無くつづったブログ。ただいまブログだと怖いけど会ってみたら割といい人じゃん♪キャンペーン実施中(落とし所不明)

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MR.BRAIN

Category: 自主映画雑感  
キムタク



俺にしては珍しく(ちょ~、珍しく!) 帯ドラマ・ワンクール見た数少ないドラマだった。
というのも木村拓也主演の推理ドラマということで、ふと田村正和の人気シリーズ「古畑任三郎」のことを思い出したからだ。

もっと厳密に言うと「木村拓也は田村正和になりえるのか?」と言うことに強い興味を持ったからだ。


話をずっと大雑把なところから始めるとエンターテイメント産業の中で絶対避けられない表現上の制約のひとつに「(例えば)何やっても、結局、木村拓也でしょう?」
というのがある。
俳優の同一性からくる「虚構性の露呈化(←この辺、世の中にはもっといい言葉があると思う)」みたいなものだけど使用頻度から言えば(どうせ同じでしょう? もう、飽きたよ)と言う意味での使われ方が多いと思う。
もちろんフィクションのドラマではそれぞれの作中人物を再現化するために俳優や演出家はさまざまな苦労をするんだけど、その逆にホンのわずかな選ばれた人たちだけがそれを許されるときがある。
それがスターと呼ばれる方々というのが俺の認識だ。
いつもと違うことが許されないだけの高い商品性を完成させた人と言えば近いかも。

俺の敬愛する「高倉健さん」なんかは現存最古のスターじゃないか?
刑事だろうが焼き鳥屋だろうが駅長さんだろうが、そこに健さんがいるのなら「健さんでなくてはいけない!」のだ!
高倉健(冬の華)



だから好きな人には「何をやっても健さんであって欲しく、また期待通りに出て来てくれる事を求めて金を払うのだ。この構造はアイドル映画というジャンルと同じ。


で、本題の田村正和。
彼も彼自身の素が灰汁が強いキャラだけあってなおさら「何をやっても田村正和」感が目立つ。
しかし、同時にそうでなくては困るほどの商品価値を持ってしまったやはりスターと言われる地位の人だ。
ところが、古畑任三郎をみて驚いた。
もうスターでいて良い人(許されてる人)であるにも拘らず、その作品の中で彼はまた違った自分を作り出そうとしていた。
服装・喋り方・ポーズ・しぐさなどなど。

古畑任三郎

田村正和のように生まれつきスターっていうのは俺のような雑草に生えたカビ人間からすれば「想像上の生き物」に近い感覚なんで特に意識はしていなかったけど、この古畑任三郎を境に、モノマネタレントの田村正和ネタが揃いもそろって「古畑」に置き換わってしまった。中身は確かに田村正和でも、そこに古畑任三郎というキャラクターを作り出したということだ。
このことを取り上げ「すげぇ~人だな~!」ということを以前の掲示板にも書いたことがあったけど
最近になって「モンテカルロ・テレビ祭」で最優秀男優賞を受賞した田村正和のコメントでは
「実は私事ではありますが、この数年俳優業の難解さと私自身の能力の間で大変悩んでおりました。」と答えている。
具体的に何をどう悩んでいたかはまったく分かるわけは無いのだが、でもスターであることを許され「何をやっても田村正和で良い」人が何ゆえ「新たなキャラクター作り」に挑むのか?という点を考えると先のコメントのような基点が無いと生じないのではないだろうか。

で、
今現存最後のスター と、言ってもいい木村拓也 について は
同じミステリーモノと言うこともあり、ついつい比較したくなった。

以下ネタバレあり 注意!
 
で、本作品「MR,BRAIN」は
警察庁科学警察研究所 (通称・科警研) の脳科学者・九十九 (つくも) 龍介を主人公にした刑事ミステリードラマ(おおむね1話完結式)。

で、やっと感想だけど
とにかく映像作品を構成する要素すべてが木村拓也に向けて作られていることにびっくり。
一番目立つのがキャストで脇役の面々。それなりのギャラが必要そうな人たちばかりで、それもまた数が多い。セットも彼の役割の特殊性を強調するために作られているし、とにかく展開や人物配置(特に最初は敵対しあう香川照之)などなど 木村拓也自身が持っている磐石の魅力をどこからでもアピールできるようになっていて、安心して見られるようになっている。まさに「スターと言うもの」の力をまざまざと見せ付けられた感じがした。
MR.BRAINゲスト



以前、自動車レースのF-1で長期間下位を低迷していたフェラーリがブランド力と法外なギャラによって当時最高のドライバーと言われたシューマッハを引っこ抜いただけでなく、チームの基本方針・構成目的をすべてシューマッハに合わせる!という信じられないことをやって大成功したことを連想した。
皇帝シューマッハ


周りのすべてのシステムがキムタクのためにセットされあとは本人がそこに座るだけで出来上がってしまう。それはアートというよりは工業製品だ。

そして一番期待した部分である、新しい探偵像を木村拓也(あるいは演出家達)がどう作ったか?
については、もう分かりきってはいたけど最後までずっと素の木村拓也だった。
いや、実際もう彼は持って生まれたものが一般の人と全然違うから何もしない素でも十二分以上に商品価値のある人だし、それがあるからこそスターなんだし、はっきり言ってもう彼が主演すると言うだけで半分OKだよ。多分、俺がキムタクファンだったら満足したと思う。
ただ、俺はそこには興味が無くて、田村正和が挑んだ場に木村拓也が挑んだのかどうか?
あるいはその他の俳優としてなにかのチャレンジがあったのか?については成果は無かったと思った。
実際、人を小ばかにした甲高い笑い声とか場の空気を読まずに主張するキャラクターというのは合ったみたいだけど、木村拓也はそれが最初から自分の性格であったように自然に身につけちゃってるから「素の木村拓也」にしか見えんかった。台本に書いてあること以上のことは描かれていなかった。
実際最初の頃は考え込む時に指をすり合わせてみたりなど試行錯誤の様子がちらと見て取れたがすぐにやらなくなったし。

MR.BRAIN


そういうことが筆頭にあったこともあり、結局初回を除いた全回を見終わっての総合的感想としては「おもしろかったぁ~」とは思えなかった。
大失敗はしていないけど、心に残るなんてことはなく、1年もすれば記憶から消えるような・・・。

トリックの部分はちょっとお粗末(現場ですぐ分かるだろう!~3話~)な回があったり、遺体解剖のチェックが小学生向け推理クイズレベルでの間違いがあったり(~4話~)などミステリーファン向けというよりはっきりとキムタクファン向けにシフトしているのが顕著。
ドラマのキーワードである「脳科学」についての薀蓄もが浅すぎて「わざわざ一部署として切り取って見せるほどの」扱いとは思えない。レギュラーメンバーも、キャスト表では派手に見えても劇中ほとんどキャラが立ってるとは言いがたく、むしろどう扱っていいか分からない(誰がやっても変わらない)という戸惑いのようなものさえ感じた。時にはそれなりの名のある人を喋らせるためだけに時間をとられて(とにかくキャラが多いから・・・・)、話が進まなかったり無駄な時間としか思えなかったり。
また、脳科学者というのが彼の役割だけど、当然その特殊な部分の説明を要するシチュエーションが多くなりそのために三頭身キャラのCGアニメで説明したりするんだけどなんかちぐはぐ。しかも第5話の多重人格以外はちょっと高度な嘘発見器レベルだったり、勘の良い刑事ならすぐ分かるようなことどまり。脳科学の不可思議さや複雑さや奇妙さを表現してるとはとても言いがたい。
古畑だったらその場で引っ掛けに使いそうなネタが(~2話・6話~)。


それでも破綻無く、毎回それなりに最後まで見せられるもんにはなってるから凄いよね。
結局、スターはスターとしての役割を何よりも全うしなくてはならなかったんだと納得することにした。

となって、ふと別の考えが浮かんできた。
あの何の手ごたえも無いのに「失敗はしていない」というのは
「キムタクはキムタクであるからこそ商品価値がある。だから今後のためにも絶対に失敗させられない!冒険なんか二の次三の次。素材は抜群に良いのだから失敗しないことを最優先に作れ。奴はそれだけでも十分元が取れる!」そんな感じで作ったからではないかと思うのだ。
あの豪華なレギュラーも大地真央を除けば芸人・バラエティの人物が目立つがそれも今現在他にレギュラーを持ってる人が多い。「(演技・芝居の)実力がある」ではなくて「今現在あちこちに露出の多い人たち」という意味で豪華なのだ。
彼ら自身が自分の番組で撮影秘話やら裏話やらをよそで喋ってくれればOKというような(だから意味が無くても出番が多いwww)感じだし、
全部が無難に無難にであり、最初からできることばかりで固めてあるという感じが強いのもそのせいではないかと。

野球で言えば、「全バッターがバントした試合」を見たような気持ち。
選手全員がそれぞれ個性ある一流選手なのに全員コツンと転がすだけ。みたいな。
試合にはかつかもしれないけれど、面白い試合じゃないよなぁ。


市川海老蔵は抜群の存在感

それにしても海老蔵の存在感はすげぇーなー。
悪役には俺もあこがれるぜ。


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Comments

No title 
この構図で言うと水谷豊もキャラクター化に成功したといえるけど、元々彼の場合熱中先生など ここぞという時にキャラクター化することが凄く上手い人だよね。
というよりそういう人物を創ること自体がとても好きな人ではないかと。
目からうろこ 
素晴らしい分析で目からうろこがぼろぼろ落ちました。
私がいつも感じていたことを、とてもうまく説明されていると思います。
田村さんの役に対する思い入れは日本一だといつも感じています。時代劇もしかり。一つ一つの役作りが彼の手にかかると今まで他の人が演じていたおなじみの役が全く違うものに。『子ずれ狼 その小さき手に』も、どの場面もとても美しく、田村さんにしか演じれないですよね。
パロ-マ さんへ 
普段はそんなにアクセスの無いこのブログがこの日だけは跳ね上がったので
「ヤバイ!いつか炎上する!」
と冷や冷やしてたんですが。

こんな辺鄙で偏ってるブログにお書き込みいただき恐縮です。あんまり褒められることが無いのでかなり照れています。

ただ、驚かれるかもしれませんが
映画・ドラマをほとんど見ない人でして、本来こういうことを語る資格が無い人間です。基本的知識が無いので、単に私の口先にだまされてる可能性があるので注意してください。

あと、今回は無理やり田村正和と木村拓也を比較しましたが、本来それは彼らに求められているわけでもないし、役者かタレントかでアプローチも異なるはずなので単純にどちらが上でどちらが下とはいえないことを承知で書いてることをお断りしておきます。

さらに言えば、私 田村正和も木村拓也もファンではありませんw。 
困ったもんだ。

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どんぱちの小原です♪

Author:どんぱちの小原です♪
映像草野球トイウ冠ヲツケテ~どんぱちプロダクショント名乗ッテマース。ソシテぇ自分デ映画作ッタリィ、自分デ上映シタリィ、出演シタリィ、他ノ上映会二行ッタリ感想書イタリ悪口言ッタリ アリトアラユル方向カラ自主映画ヲ見テイマ~ス。
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